ベラボーの仕事場
古今亭 志ん生「暑気払い」
「再び、志ん生師」
え〜、夏ということを申します。
昔は夏ってえと、どうしようもないぐらいに、
蝉なんぞいたもんです。

ですから私らは、夏に遊ばせてもらったようなもんで、
このごろの何は大変危なっかしくて何ですから
しぜんと、こうあっちの方に足が向くわけでして、

いいもんですな、気心の知れあった仲間と暑気払い・・
あるいは、乙な女と差し向かいでもって、
冷や奴かなんかつっついて
・・・・・・・
こんな時間まで、どこのたくってたんだい?

どこをのたくってた?
俺はナメクジじゃねえぞ・・・

俺はねちょいとこんなことするんだよ。
なんだいそりゃあ
なんだいそりゃあ?
こうすりゃあ酒に決まってやがら
こうやって硫酸なんぞ飲みゃあしないよ。