BAR VERABO
ベラボーの仕事場
 無知な夢 / 夜のとばり /
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二度目に逢ったのは小さな本屋だった、
相変わらず熱い視線を俺に投げかけている、今日のあの娘はここの店員だ、本屋での出会い、それは不思議な出会いを意味するのかもしれない?!店に入った瞬間、時計の針がピタッと止まり、全ての音という音が消滅した!俺は二三冊文庫本わしづかみにしてガクガク震える足で彼女の方へ歩いていった、気がつくと歩いてなどいなくて、エスカレーターに乗せられていた、ズルリ、ズルリ、鈍い音をたてて登っていく、ここはどこだ?、小さな本屋だったはずだ?!エスカレーターの頂点には、あの娘がいる、二人の距離は次第に狭まり、ベルトをつかんでる手は汗ばみ、持ってる本もビショビショだ、ヤバイ!このままではぶつかる、ズルリ、ズルリ、ズルリ、ズルリ、ズルリ、やめろ!やめるんだ!
こんな事しやがって、ちきしょう!ズルリ!ズルリ!〜ズルリイぞお〜!・・・無我夢中で叫んでいた・・・
エスカレーターは頂点に達し、
俺は有頂天に達した!

しかし、女の顔は急にのっぺらぼうに変わり、その顔には「二人でお茶を」と書かれていた!何がティーフォーツーだ!!!コーヒー飲むくらいなら「留園」で焼き肉食べたほうがいいぜ!欲望という名の止まらない電車に、希望という名の問いかけはしない!あ〜、もう、駄目だ、あきらめと絶望の中で、ヘロヘロになりながら、
ようやく夢から覚めた、
まくらが、よだれとともに転がっていた・・・