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俺が50になったとき成人式を迎え、
やがて俺たちが年金をもらう時、結婚式を上げていた、
人生とは以外と早いものだ・・・気がつくと、俺たちは爺さんと、婆さん・・・まるで、砂時計を見るような短くも味気ない一生を閉じようとしている、俺は汗水流して死にものぐるいで働いてきた!金も労力も、全て子供のためにつぎこんで来たのだ!決して悪い子だったわけでは無い、が、すこぶる良い子だったわけでもない、平々凡々の子供だった、つまり俺たちが期待するほどの子供、ではなかった、という事なのだ、風の便りでは、孫が出来たとか、出来ないとか、そんな事はもうどうでもいい、お願いだ「無知」よ!俺たちの青春をもう一度返してくれ、走馬燈のあの馬はいったい何処へ行ってしまったのだ、俺は疲れ切ってヘトヘトだ、少し眠らせてくれ、
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それからの俺はとうとう病床につくことになってしまった、
天国の階段までもう少しになった、言い残したい事は沢山ある、せめて、せめて夢であったと言ってほしい、
老人の身体はすでに今世紀最後の
それを思わせる凄さでもあった・・・
そんなある日たった一人の息子から手紙が届いた、ベッドの側にいた看護婦は、老人にその手紙を静かに、やさしく、語りかけるように読んで聞かせたのである・・・
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